コラム

大谷翔平選手MVP獲得。本塁打量産はパワー?技術?

 

日本の野球にまた一つ偉大な記録が生まれました。

そう。

二刀流・大谷翔平選手が2021年のメジャーリーグにおいて、アメリカンリーグのMVPに選出されましたね。

しかも、420得点の満票選出です。

日本人のMVP選出は2001年のイチロー氏以来、そして、満票での選出は2015年のブライス・ハーパー選手以来19人目の快挙とのことです。

今年の大谷選手は一体何が凄かったのか?

もちろん、今年の大谷選手が最も注目を集めたのは本塁打。

オールスター後の後半戦は調子を落として結果的に本塁打王にはなれませんでしたが、それでもア・リーグ第3位の46本という凄まじい成績でした。

この46本という数字を叩き出した秘密は何だったのでしょうか?

ちょっと年間を通してのデータが手に入ってないので、年間でどうだったかは分かりませんが

まずホームランを打つには当たり前ですが遠くに飛ばさなくてはいけません。

遠くに飛ばすに必要なのは「打球速度」と「打球角度」の2つです。

メジャー最強クラスの打球速度

まず打球速度ですが

7月時点での最高打球速度は191.6km/h。

これはヤンキースの怪物スラッガーであるジャンカルロ・スタントンに次ぎ、さらに同じくヤンキースのもう1人の怪物アーロン・ジャッジと同率で2位となっています。

さらに平均打球速度は148.9km/h。

これは最高打球速度と比べると順位を落としてしまいますが、メジャー15位と十分にトップクラスの数字。

そして、非常に素晴らしいのが打球速度が153km/h以上の打球を打つ確率であるハードヒット率。

これが56.7%とメジャー4位の数字。

ちなみにこの153km/hの打球速度はフライがホームランになる確率が一気に上がる速度です。

つまり、大谷選手の打球は半分以上がホームランになる可能性のある打球をであるということです。

とはいうものの、実は平均打球速度に関しては2018年の149.0km/hとあまり変わっていません。

ということは大谷選手が今年大きく変わったのは「打球角度」ということになります。

飛躍の鍵は打球に角度を付ける技術力の向上

実は大谷選手は以前は非常にゴロの多い選手で2019年の打球角度はメジャー平均を大きく下回りワースト2位と全く打球が上がらなかったんですね。

ところが今年はとにかく打球が上がる。

打球が長打になりやすい打球角度のことを「バレルゾーン」というのですが

大谷選手が今年バレルゾーンに打球を入れた確率は前半戦では24.5%となっており、メジャー1~3年目での通算が13.5%だったので、これまでよりも2倍近くの打球をバレルゾーンに入れることができているということになります。

大谷選手といえばメジャーリーガーと遜色ないまでに鍛え上げられた肉体が注目を集めますが、メジャーリーガーの中では特筆して大きいわけではありません。

スタントンやジャッジが典型的なパワー型だとすれば、大谷選手は完全な技術型です。

前述のハードヒット率もミート力がないと達成できない数字です。

またホームランを打つには打球を上げなくてはいけませんが、これは打ち上げる技術が必要です。

よくアベレージヒッターは若いうちに活躍できるようになるが、ホームランバッターは晩成型が多く、高い技術力が必要と言われています。

 

来年がピークかもしれない。大谷翔平選手の来シーズン。

大谷選手もメジャー最初の3年は独特の動く球に苦戦しましたが、4年目にしてようやく対応できる技術力が身についたということになります。

大谷選手も童顔なせいか、いつまでも若手なイメージがありますがすでに27歳。

すでに中堅選手の仲間入りです。

来年は28歳と一般的にはピークを迎える年齢です。

アスリートのピーク年齢を知りたい方はこちらの記事をどうぞ

https://trainer.ep-och.com/column/202111-8/

来年も同じように活躍するのか大注目ですね。

 

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