アスリートにとって、常に身体をフレッシュな状態に保っておくということは最も重要な要素です。
例え、トレーニングを積んでいてMAXのパフォーマンスが向上していったとしても
身体に疲労が溜まっていてはそれが発揮できない。
それは試合でもそうですが、日々の練習の効率も低下させることになります。
これはある程度長い期間での話ですが
もっと短い・・・試合中のパフォーマンス低下について
重炭酸塩が豊富に含まれた水を毎日摂取することで
試合中やトレーニング中に脱水状態になったとしても無酸素性のパワーの低下を抑えて
維持されるということが分かったようです。
重炭酸塩とは
重炭酸塩とは重炭酸塩は炭酸水素イオンを含む、水素塩の一種のことで
要するに家庭で料理や掃除などあらゆるシーンで大活躍する
『重曹』
のことです。
この重曹が美容や健康に効果的であるということで
近年ではセレブの間でも重曹の成分が多く含まれたミネラルウォーターがとても注目を集めています。
日本の水は軟水ですので、中には「重炭酸塩が多く含まれるミネラルウォーター」と言われても
ピンとこない人も多いかもしれませんね。
海外で飲まれている重炭酸塩ウォーターのスペックとしては1000ml中に含まれるミネラル成分は
カルシウム201mg
マグネシウム240mg
ナトリウム1842mg
カリウム182mg
水の硬さを表す硬度は1505.75/L。
これがどんなものかというと、ダイエットウォーターとして有名なコントレックスってありますよね。
市販のミネラルウォーターの中ではかなり硬度の高い水として流行りましたよね。
そのコントレックスの場合は
カルシウム468mg
マグネシウム74.5mg
ナトリウム9.4mg
カリウム2.8mg
硬度1468/L。
ですから
重炭酸塩ウォーターはカルシウムこそコントレックスよりも低い値ですが
それ以外は比べ物にならないほどの高値。
もはや想像できないくらい超硬水ということがわかりますね。
脱水状態時のパフォーマンス低下を防ぐ効果
そんな超硬水の重炭酸塩ウォーターでどのような実験をしたのでしょうか?
対象はポーランドのエリートレベルの柔道選手8名。
この8名に50%VO2MAXの強度でトレッドミルによって脱水(体重の3%減で判定)になるまで漕ぎ続け
その後15分おきに通常水または重炭酸塩ウォーターいずれかを体重低下幅の12分の1ずつ摂取し
体重が回復するか
or
体重低下幅の150%の水を摂取
で脱水が補正されたと判定しました。
パフォーマンスは30秒間の全力ペダリングをする「ウィンゲートテスト」を上肢と下肢両方に用いました。
すると上肢のウィンゲートテストにおいて、通常の水を摂取する群と比べて重炭酸塩群では
上肢の総仕事量の増加
上肢の平均パワーの増加
が認められました。
しかし、水分摂取量が十分になったタイミングでは両群の間に有意差はなかったとのことですので重炭酸塩ウォーターは冒頭のように脱水状態でのパフォーマンス低下を防ぐ効果があるということが分かりますね。
重炭酸塩ウォーターの作り方
そんな重炭酸塩ウォーターですが作り方は
コップ1杯(180ml)に3gの重曹を溶かすだけ。
また、この時にレモン汁を加えると加えると飲みやすくなるだけでなく、クエン酸と反応して炭酸ガスが発生するため炭酸ガスによる効果も期待できますよ。