コラム

相次ぐドーピングトラブル ドーピングはなぜ行われ、なぜ禁止なのか

 

オリンピックに限らずですが

スポーツをしているとどうしても出てきてしまう残念なニュースに

ドーピングトラブル

があります。

先日、届いたニュースですが

2012年のロンドン五輪で採取した検体を再分析したところ

73件のドーピング違反が新たに見つかり

31個のメダルがはく奪されたというのです。

ちなみに日本の選手からはどのような違反はなかったようです。

 

世界中で使用禁止 ドーピングとは

ドーピングとは「スポーツにおいて禁止されている物質や方法によって競技能力を高め、意図的に自分だけが優位に立ち、勝利を得ようとする行為」のことです。

前述のように気が付かずに服用してしまったということもあるのですが、それを証明することは難しいため

意図的であるかどうかに関わらず陽性になってしまえばドーピングとなります。

ドーピングは薬によって身体機能を高めることからアンフェアな行為として厳しい罰則が課せられます。

(引用元)https://www.playtruejapan.org/about/

ドーピングに手を出してしまう理由とは

厳しい罰則が課せられるにも関わらず

アンフェアな方法であるにも関わらず

なぜドーピングに手を出してしまうのでしょうか?

それはやはり、勝利のためなのでしょう。

仮にアンフェアだとわかっていても

世界のトップ選手ともなれば

そのためにこれまでの人生の大半を犠牲にしてきたという選手も多いでしょう。

にも関わらず、勝者は1人。

これまでの人生が報われないと感じるアスリートもいると思います。

私が20代の頃に行っていた

自転車ロードレースの世界は

このドーピングトラブルとは特に切っては切り離せない競技です。

もちろん私はアマチュアでしたからそんなことはしませんでしたし

日本では滅多にドーピングトラブルが起こることはありませんが

海外では頻繁に起こります。

そして、以前に海外で活動をしていた元自転車ロードレーサーが日本に帰国した際に

ドーピングに関して衝撃的な暴露本を出版していました。

そこで書かれていたのが

「僕らはプロで勝つことが目的だ。その目的を達成するためにドーピングを行うことを悪いことだとは思わない。」
「ウチのチームはクリーンなチームと言われていたが、それは時代遅れの薬を使っているという意味で、他のチームは最新の物を使っていた。」

という事実でした。

また、自転車ロードレースは世界で最も過酷な競技とも言われているため

「ドーピングをしなかったら、とてもじゃないけど走り切れない。脚が痛みが動かなくなる。」

とも書かれていました。

 

やはり、勝利のためであったり

ボロボロの身体をなんとか動かすために使用する

ということがあるようですね。

 

もちろん、だからドーピングをしても良いという話にはならないとは思いますが

私自身も練習で200kmを超える距離を1人で初めて走った時は

身体は全く動かず

「ツールの選手たちがドーピングする気持ちわかるわ。」

と思ったほどです。

また、メジャーリーグでは一時期試合を盛り上げるために

一部の禁止薬物が暗黙の了解で使用されていた時期がありましたね。

スポーツというのは

人の身体機能はどこまで高めることができるのか?

というところに魅力がある

と考えれば

ドーピングを使うということも

ある意味では人の限界を見るための手段とも言えるかもしれません。

しかし、それでもなおドーピングが禁止されるのは

フェアな精神だけでなく

身体に対しての副作用でしょう。

ドーピングの副作用 心不全 脳梗塞などでの死亡リスクが高まる

身体能力の向上と引き換えに

命の危険を伴います。

中にはレース中に心不全を引き起こしたり

脳梗塞を引き起こしたり

男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れて

性同一性障害になったという事例も存在しています。

このようにドーピングは選手の成功をもたらしてくれる魔法の薬であるとともに

命と引き換えになるかもしれないというリスクも多々あります。

もちろん、ドーピングは良いものではありませんが

人の価値はそれぞれです。

観ている側は「そんなものを使わないでくれ。」と思うかもしれませんが

選手側は「勝利」や「お金」という成功を掴み取ってナンボという考えもあるのも事実。

今後もドーピングに関する意見は終わることはないかもしれませんね。

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