プロ野球もオフシーズン。
どのチームも契約更改がほとんど終わって、ようやく来シーズンに向けて本格的に動き出すわけですが
オフシーズンになると必ずと言っていいほど
「実はあの時すでに身体を痛めていた」
なんて報道が出てきますね。
今年も例に漏れずいくつか出てきたわけですが
その中でも1番驚かされた···というは心配になるのが
今年、パ·リーグを制した近鉄オリックスの
吉田正尚選手が
実は「両足首を手術していた」という報道ですね。
どんな手術をしていたかというと
「両足関節鏡視下三角骨摘出手術」
という手術で
この手術は
「有痛性三角骨障害」
と呼ばれる障害の時に実施される手術です。
今回はそんな有痛性三角骨障害についてお話しします。
大谷翔平も過去に発症 有痛性三角骨障害とは
三角骨とは本来ならば存在しない過剰にある「過剰骨」の1つで、距骨の後方にできます。
健常者の約10%にみられますが、原則無症状と言われています。
しかし、スポーツでの負荷が長期間に渡ってかかり続けると痛みを訴える人が出てくことがあります。
特に底屈動作を繰り返すと三角骨が周辺の軟部組織を挟み込んで痛みを起こすことが多いようです。
基本は保存療法 手術を選択しても予後は良い
有痛性三角骨障害の治療は原則として保存療法になります。
·安静のために競技の休止をします。
·鎮痛剤の服用や局所注射で炎症を抑えます。
·テーピングや装具で固定し、患部へのストレスを減らします。
·リハビリで足部中心に筋力や可動域、動作を改善させます。
ただし、保存療法でもうまく改善しない、痛みが強くて日常生活に支障が出ている、どうしてもスポーツに早く復帰したいといった場合には
手術自体が低侵襲で予後も良いため、手術を選択することも少なくありません。
手術をする前に試すべきトリガーポイント療法
さて、痛みが本当に三角骨障害によるものであれば手術は有効な手段ですが
三角骨障害は基本的には無症候性であることが多いということは
三角骨があったとしても、痛み自体は違う原因で起きている可能性を考えなくてはいけません。
その時に試して欲しいのが
トリガーポイント療法。
トリガーポイントによる関連痛には三角骨障害と同じ部位に痛みを引き起こす筋肉がしっかりとあります。
三角骨障害では足関節の後方に痛みが出てきます。
足関節の後方に痛みを出すトリガーポイントとなれば
ヒラメ筋
後脛骨筋
小趾外転筋
母趾外転筋
が考えらえます。
手術の前はもちろん、手術をしたのに痛みが続いている場合は痛みの本当の原因はトリガーポインの可能性があるので
上述の筋肉はもちろん足部に痛みを起こす筋肉はまだまだありますので
是非お試し下さい。
競技復帰までは数週間。来シーズンも変わらぬ活躍を
いかがでしたか。
足部の手術ということで心配した方もいるでしょう。
しかし、心配はご無用。
三角骨障害の手術は前述のように低侵襲で
術後2~3日で歩行開始
術後4~6週間で競技復帰
ができるようになります。