コラム

打者はボールを最後まで見ることはできるのか?

野球のバッティングの難しさは140km/hを超えるような直球だけでなく、様々な方向に曲がる多彩な変化球を正確にバットで打ち返さなくてはならない点です。

野球のバッティングは全てのスポーツ動作の中でも最も難しいものの1つとも言われていますね。

そんなバッティングで昔からよく言われているのが

「ボールをよく見ろ。」

だと思います。

 

しかし、実際にボールはよく見ようと思っても最後まで見ることは絶対にできません。

眼球運動の速度ではボールには追いつかない

打者はリリースされたボールを頭部を固定し眼球運動で追っていきますが、眼球運動の角速度は100°/秒が限界と言われています。

ピッチャーが投げたボールを追跡するために必要な角速度はホームベースに近づくほど大きくなり打者の手元では500°/秒に達しますし、ボールが放たれてから6m進んだ時にはすでに角速度は17°/秒に達しているため、打者はその時点ですでにボールを目で追うことはできなくなっています。

しかし、実際に打者の目の動きを調査するとホームベースの2.4〜4.6m手前まで動かしていることがわかっています。

この時点ではボールの角速度は270°/秒に達し、眼で追うことはできないはずなのにどのようにしてボールを見ているのでしょうか?

 

見るのではなく予測する

それは「サッカード」と呼ばれるボールの軌道を予測して先回りする眼球運動です。

サッカードを行なっている最中は眼の中心窩でボールを追うことはできないため視覚情報が抑制されますが、物体の動きに高い感度を持つ周辺視でボールを認知することでその分を補っていると考えられます。

実際に視界を遮ることができるサングラスを使用し、ボールが放たれてから0.15秒後とホームベースに辿り着く0.15秒前に視界を遮った場合でバットの芯に対しての衝突位置は通常の打撃と変わらなかったという報告があることからボールを手元まで見ることができなくても、ボールが放たれた直後さえ見ることができればコースを予測し打つことができるということです。

しかし、これは経験が必要で初心者と熟練者を比較すると初心者の方が通常打撃との誤差は大きいことが報告されています。

 

まとめ

いかがでしたか?

スポーツ競技において視覚情報を処理する能力と競技力の相関関係が認められています。

筋力や柔軟性も高く、フォームも完璧だったとしても視覚情報を処理し適切な反応をすることができなければ意味がありません。

EPochスポーツ事業部では身体の動きだけでなく視覚のトレーニングも行なっております。

身体能力が高いはずなのに思ったようなパフォーマンスが発揮できなくてお悩みの方はぜひご相談ください。

 

 

 

 

 

 

 

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