コラム

グローインペイン症候群 トレーナーなら知っておきたい

グローインペイン症候群とは

鼠径部周辺の原因を特定しにくい様々な障害を総称して鼠径部周辺部痛症候群(グローインペイン症候群)と呼びます。

グローインペイン症候群には

  1. 恥骨結合炎
  2. 大腿内転筋付着部炎
  3. 大腿直筋炎
  4. 腹直筋付着部炎
  5. 腸腰筋炎
  6. 鼠径ヘルニア

 

などが含まれます。

 

グローインペイン症候群の成因

他の競技と比べてキック動作が多いサッカー選手やラグビー選手がよく発症します。

キック動作は股関節の強い屈曲と内転、捻りが加わるため上記の筋肉の付着部に炎症を起こします。

 

グローインペインの鑑別

基本的には圧痛所見と抵抗運動時痛で評価・鑑別していきます

①恥骨結合炎

圧痛:恥骨結合部

運動時痛:基本的になし

②大腿内転筋付着部炎

圧痛:内転筋の恥骨付着部

運動時痛:股関節内転運動

③大腿直筋炎

圧痛:大腿直筋の下前腸骨棘付着部

運動時痛:股関節屈曲運動(腸腰筋炎との鑑別が困難な場合あり)

④腹直筋付着部炎

圧痛:鼠径管とその周辺

運動時痛:腹筋運動、Valsalvaテスト(息を止めていきむテスト)

⑤腸腰筋炎

圧痛:腸腰筋の遠位付着部(小転子)

運動時痛:股関節屈曲運動(大腿直筋炎との鑑別は圧痛所見などで鑑別します)

⑥鼠径ヘルニア

Valsalvaテストで鼠径部に何か出てくるような違和感があったりします。ふくらみがはっきりしない場合は超音波エコーで調べます。

 

グローインペイン症候群の治療

過用症候群なので鼠径ヘルニアでなければ保存療法になります。

痛みの強さに応じて練習量の調節、強い場合は休止します。

その他には原因となっている筋肉のストレッチやマッサージを行うとともに筋力トレーニングや動作指導で負担がかからないようなフォームを身につけます。

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