コラム

姿勢とスポーツパフォーマンス

良い姿勢・・・

スポーツ選手はもちろん、一般の方にとっても良い姿勢を獲得することで身体にかかる負担は減り、肩こりや腰痛などの症状を防ぐことができるのはみなさんイメージできますよね?

 

では、スポーツ選手の障害予防ではなくパフォーマンスにとって良い姿勢を獲得することはどれだけ関係があるのでしょうか?

 

良い姿勢は心身の安定に繋がる

順天堂大学体育学部の研究では

サッカー部、陸上部、ラグビー部、テニス部の選手に週に1回ほどの姿勢改善のトレーニングを3〜7回ほど実施。

トレーニングは胡座で骨盤を立てる運動と立位で体重移動の運動を実施。

結果として選手たちの立位姿勢は良姿勢に近づいた。

どの選手もそれぞれの競技での腕や脚の振りに改善を感じ、シュートなどでの威力や正確性が上がった。

また心理面でも落ち着きを実感できるようになったと報告しています。

 

良い姿勢の選手はドリブルも上手い

上述の研究は選手の主観になるので客観性に欠ける報告ではありますが

他の研究ではサッカーのドリブル動作と立位姿勢の関係性を比較したものがあり

ドリブルのタイムと立位姿勢での重心動揺の成績では相関が認められたと報告されています。

 

良い姿勢と重心動揺の関係

そして、ストレッチポールの姿勢改善メソッドである「リセットスリー」と「ベーシックセブン」を実施したことで片脚立位での安定性が向上したという報告もあることから

スポーツにおいて立位姿勢で良姿勢を獲得することは競技パフォーマンスを向上させる可能性があることが示唆できますね。

 

スポーツ選手は体性感覚の重みづけが強い

姿勢制御に関わる感覚入力には

視覚

前庭覚

体性感覚

の3種類があります。

スポーツの競技にもよりますがスポーツ選手は視覚入力に対する重み付けが減り、体性感覚入力による姿勢制御が重視する傾向になることがわかっています。

良姿勢を獲得するで各関節が正しいアライメントになり、筋肉の緊張も適切になり、正しい感覚入力が行われることで姿勢制御の能力が高まるのではないかと考えられます。

 

スポーツ選手もまずは立位姿勢から。

スポーツ選手を指導するにあたって、どうしても身体能力が高いため基本的、初歩的なトレーニングでは物足りなく感じる選手もいるでしょうし、我々トレーナー側も「こんな初歩的なことやってて大丈夫かな?」なんて不安になる方もいるのではないでしょうか?

 

しかし、立位姿勢の良し悪しとパフォーマンスに関係があることが示唆されています。

担当している選手が決して良姿勢ではないのであれば、自信を持って姿勢改善を進めてください。

具体的にどのような姿勢が良い姿勢なのか?

良い姿勢を獲得するためのトレーニングなどは別の機会に紹介いたします。

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